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1872 - 2007 |
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ティソ・デュポン兄弟たちは、純金メッキの経験のある「熟練したメッキ職人(master plater)」(フランス語では“plaqueur”)を探していたのですが、求人広告の誤植で「熟練した漆職人(master lacquerer)」(フランス語では“laqueur”)と掲載されてしまいました。
しかしながら、この間違いは幸運に転じました。偶然の巡り合わせによって秘伝の漆技術を手に入れたエス・テー・デュポンでは、その後も現在に至るまで金属部分に純正漆を使用し続けています。 最初の漆職人は、ノボシルティフ(Novossiltzeff)という名前のロシア出身の風変わりな人物でした。彼は、大西洋を横断する定期船ノルマンディ号の漆塗りの板を製作したジャン・デュナンの工房で働いていました。 彼は、5日間不眠不休で真鍮に漆を塗り続けたり、埃を防ぐため湿った布製のテントで夜だけ働いたりと風変わりな作業スタイルを持ち合わせていました。 幸運なことに、彼の後任者によってこれらの経験だけに頼った作業方法から確実かつ独自の技法へと変化していきました。 |